画像切り取り革命が進化 数式・化学式にも対応

明細書中には、案件によっては100個以上の数式や化学式が含まれています。
このようなケースでも従来は、数式や化学式を一つ一つ手作業で画像化していましたので、多大な工数がかかっていました。
また、図面と違って本文中に埋め込まれているので、従来の画像切り取り革命では対応できませんでした。

進化版では、本文から化学式・数式を抽出して、自動画像化・余白トリミングを行うことができるようになりました。
従来は、30分程度はかかっていた出願の準備作業が、数分で終わるようになりました。
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最高裁判決「明細書に記載していてクレームアップしていない→意識的除外になる」

平成28年(受)第1242号 特許権侵害行為差止請求事件
平成29年3月24日 第二小法廷判決
判決文

要約すると、以下の通りです。
・明細書に記載していてクレームアップしていない→意識的除外になる
・それ以外の場合→意識的除外になるとはいえない。



そうすると,出願人が,特許出願時に,特許請求の範囲に記載された構成中の対
象製品等と異なる部分につき,対象製品等に係る構成を容易に想到することができ
たにもかかわらず,これを特許請求の範囲に記載しなかった場合であっても,それ
だけでは,対象製品等が特許発明の特許出願手続において特許請求の範囲から意識
的に除外されたものに当たるなどの特段の事情が存するとはいえない
というべきで
ある。

(2) もっとも,上記(1)の場合であっても,出願人が,特許出願時に,その特許
- 6 -
に係る特許発明について,特許請求の範囲に記載された構成中の対象製品等と異な
る部分につき,特許請求の範囲に記載された構成を対象製品等に係る構成と置き換
えることができるものであることを明細書等に記載するなど,客観的,外形的にみ
て,対象製品等に係る構成が特許請求の範囲に記載された構成を代替すると認識し
ながらあえて特許請求の範囲に記載しなかった旨を表示していたといえるときに
は,明細書の開示を受ける第三者も,その表示に基づき,対象製品等が特許請求の
範囲から除外されたものとして理解するといえるから,当該出願人において,対象
製品等が特許発明の技術的範囲に属しないことを承認したと解されるような行動を
とったものということができる。また,以上のようなときに上記特段の事情が存す
るものとすることは,発明の保護及び利用を図ることにより,発明を奨励し,もっ
て産業の発達に寄与するという特許法の目的にかない,出願人と第三者の利害を適
切に調整するものであって,相当なものというべきである。
したがって,出願人が,特許出願時に,特許請求の範囲に記載された構成中の対
象製品等と異なる部分につき,対象製品等に係る構成を容易に想到することができ
たにもかかわらず,これを特許請求の範囲に記載しなかった場合において,客観
的,外形的にみて,対象製品等に係る構成が特許請求の範囲に記載された構成を代
替すると認識しながらあえて特許請求の範囲に記載しなかった旨を表示していたと
いえるときには,対象製品等が特許発明の特許出願手続において特許請求の範囲か
ら意識的に除外されたものに当たるなどの特段の事情が存するというべき
である。
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画像切り取り革命

電子出願では、特許図面は指定サイズ以内のJPG等の画像で提出する必要があります。
このため、これまで弊所では、
(1)パワポなどをPDF化
(2)PDFから1枚ずつ範囲を指定して画像を切り取ってJPGに保存
(3)画像のサイズ変換
という作業を行っていました。(2)の画像の切り取りを手動で行っていましたので、例えば図面が50枚以上あるような出願では、出願準備に数10分程度かかっていて非効率でした。

最近、
(1)パワポなどをPDF化
(2)PDFから全ページを一括出力
(3)1クリックで全てのJPGファイルの余白を削除+画像サイズ変換
というシステムを開発しました。

これによって、画像を1枚ずつ切り取るという作業がなくなりましたので、図面枚数によらずに3ステップで図面作成作業を終わらせることができるようになりました。
この方法では、50枚の図面でも1分以内で処理を完了させることができますので、大幅な業務効率化が可能になりました。
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米国でのPOAの署名権限者


以下のUSPTOのサイトにPOAの署名権限についての記載があります。米国では"authorized to act"を有する者が署名す ることができ、
"authorized to act"を有する者には、肩書から明らかに"authorized to act"を有することが認定される者や、取締役会の決議で権限が付与された者などが含まれます。

guid_aia-poa.pdf : https://www.uspto.gov/sites/default/files/forms/guid_aia-poa.pdf
The form must be signed by the named assignee or, where the assignee is a juristic entity, by someone who is
authorized to act on behalf of the assignee. Someone who is “authorized to act” would be an officer who
has a title that carries apparent authority or someone who have been given such
authority by, for example, a corporate resolution from a board of directors.


また、MPEPには、署名権限については、以下の規定もあります。
325-Establishing Right of Assignee To Take Action in Application Filed On or After September 16, 2012 : https://www.uspto.gov/web/offices/pac/mpep/s325.html
(A) The submission may be signed by a person in the organization having apparent authority to sign on behalf of the organization. 37 CFR 3.73(d)(2). An officer (chief executive officer, president, vice-president, secretary, or treasurer) is presumed to have authority to sign on behalf of the organization. The signature of the chairman of the board of directors is acceptable, but not the signature of an individual director. Modifications of these basic titles are acceptable, such as vice-president for sales, executive vice-president, assistant treasurer, vice-chairman of the board of directors. In foreign countries, a person who holds the title “Manager” or “Director” is normally an officer and is presumed to have the authority to sign on behalf of the organization.

以上の規定を考慮すると、取締役会において知財部長に署名権限を付与する旨を決議し、"Manager in IP Division"などの肩書で署名をすれば大丈夫です。
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マルチのマルチについて

知財管理 Vol. 67, No.3 2017 p407

マルチのマルチは、中国、韓国、台湾で禁止されているが、規定の仕方は同じではない。

中国
 独立クレーム関与型及び単項引用クレーム介在型は、マルチのマルチであってもOK.

韓国
 例外なし

台湾
 独立クレーム関与型は、マルチのマルチであってもOK.
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圧倒的庁受領報告マクロ(事務開発部門による成果)

弊所では、事務開発部門のメンバーのコーディング能力を高めて、業務効率の改善を図っています。
外国出願のSK特許 事務開発部門が軌道に乗ってきました。

最近、圧倒的庁受領報告マクロが完成しました。
庁受領の一覧から報告書類を選択して、「メール生成」ボタンをクリックをすると、マクロが以下のことをやってくれます。

1.マクロが与信をチェック→前金が必要であれば前金請求書を自動生成
2.マクロが報告書類に応じた報告書雛形を選択
3.マクロがデータベースから願番や出願人名などを抽出して、報告書雛形に挿入
4.マクロがファイルをメールに添付

これにより、1クリックで報告メールが完成します。
後は、内容を確認して送るだけです。多言語対応もしていますので、顧客に応じて、英語・中国語・韓国語・日本語の何れの雛形を使用するのかが自動で選択されます。

これまでは、報告業務に多くの工数を費やしていましたが、このマクロを使えば、報告業務が以下のようになります。
1.案件を選択してクリック→メール生成完了
2.内容チェック→送信ボタンをクリック

2クリックで終わりです。このマクロは、リマインド業務などにも応用できますので、事務効率が劇的に改善されます。
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明細書中には「請求項」という用語を使うべきではない

こんな記事がありました。もっともな内容だと思います。
本当つかえね|有楽町特許センター

弊所は、他所が書いた明細書の内外出願の依頼を多く頂いていますので、他所の明細書を読む機会が多いです。
明細書の解決手段の項で「請求項1の発明・・・・」「請求項2の発明は・・・」と記載する明細書は、少なくありません。

このような記載をすることのデメリットとしては、請求項が補正されたときに整合性を取るために、明細書の補正を行う必要が生じることです。請求項1を減縮したにも関わらず、明細書中の「請求項1の発明は・・・」の内容が補正されなければ、内容が矛盾しており、記載不備が生じやすくなるからです。

また、「請求項1の発明によれば・・・・」から始まって、請求項1の作用効果を説明しているものもあります。この場合、請求項1の補正に伴って、明細書中の作用効果まで補正しなければ、整合性が取れません。

このような明細書の補正は、手間(=費用)がかかりますし、補正のミスが生じるリスクもあります。そのようなデメリットがあるにも関わらず、メリットは全く思いつきません。

弊所では、通常、請求項1は「本発明によれば、・・・・・装置が提供される。」と記載し、
従属項は、「好ましくは、・・・・である。」という記法を行っています。
このような記法であれば、明細書は発明を説明し、請求項は明細書から権利を要求する範囲を抜き出したものという位置づけにすることができ、請求項の補正に伴って、明細書を補正する必要性が論理的に生じません。
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特許太郎によろしく! NGワードのおさらい

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新・特許太郎によろしく! 最終話「外国出願について学ぶ」

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新・特許太郎によろしく! 第2話「ライセンスについて学ぶ」

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新・特許太郎によろしく! 第1話「邪魔な権利への対応方法を学ぶ」

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特許太郎によろしく! 最終話「取引先の発明をパクる」

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弊所の経営方針1(会社と所員のベクトルを一致させる)

外国出願のSK特許 半独立しませんか? 弁理士・特許技術者募集中!

上記の記事でも述べていますが、弊所は、完全歩合制を導入しています。この制度のメリットの一つとして、会社と所員のベクトルが一致しやすいという点があります。

弊所では、所員の能力に応じて、歩合を35~50%の幅で設定しています。このため、所員の報酬は、売上×歩合で機械的に決定されます。売上が上がると、そのまま報酬が上がりますので、経営者が「効率的に仕事をしろ!」と言わなくても、所員は、自発的に効率的なやり方を考えて仕事をするようにします。

売上を上げるためには、自分が担当している顧客からの信頼度を高めることが重要になります。信頼度が高まると受任件数が増えることに加えて、相談を気軽にできるようになって案件処理の効率が高まるからです。このため、経営者が「顧客満足度を高めろ!」と言わなくても、所員は、自発的に顧客満足度を高めるやり方を考えて仕事をするようにします。

一般的な給与制度(基本給+残業代)の場合、所員には、効率的に仕事をするモティベーションが働きにくいと思います。1件を効率的に処理するよりも、ダラダラと仕事をした方が楽して多くの給与を貰えるようになるからです。そのため、、経営者は、所員の業務効率を監視する必要があります。これは経営者と所員の両方にとってストレスであり、且つ時間の無駄だと思います。

弊所のやり方では、所員を監視しなくても、所員が自発的に効率的に業務を進めるようになりますので、所員の監視は全く行っていません。このため、時間や場所の制約を外して、自分の裁量で業務を進めることができるようになっています。もちろん、会社として、VPNなどのセキュリティを確保したり、Chatworkを用いた期限リマインドなどを行うことによって、事故発生を防ぐ仕組みは導入しています。
参考記事:
外国出願のSK特許 毎日業務改善(ChatWorkのAPI活用による期限管理サーバーとChatWorkの連携)

また、一般的な給与制度(基本給+残業代)の場合、所員は、多くの仕事を受注することをあまり望まない場合があります。倍の量の仕事をこなしても、給与が倍になる訳ではないからです。そのため、所員が「最近は、暇でラッキー。」なんて発想に陥りがちになってしまいます。弊所の制度の場合、所員は仕事の量が増えることを歓迎します。倍の量の仕事をこなすと、報酬がそのまま倍になるからです。このため、所員の報酬が増えると、会社の利益も増えるという構造になっています。

また、一般的な給与制度(基本給+残業代)の場合、所員の給与が増えると、会社の利益が減ります。このため、会社は、給与を上げることをに消極的になりがちです。一方、弊所の制度の場合、所員の報酬が増えると、会社の利益が増えます。このため、会社は、所員がたくさんの業務をこなしてたくさんの報酬をもらうことを望みます。

このように、弊所の制度は、会社と所員のベクトルが一致しやすいという利点を有しています。





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半独立しませんか? 弁理士・特許技術者募集中!

特許事務所の勤務弁理士は、ある程度、給与と地位が安定しており、3000万程度の売上を上げることができる腕がいい弁理士の場合は、それなりの高額の報酬を得ている場合があると思います。

その一方で、自分が上げている売上に対して給与の額が見合っていないという不満を感じたり、家庭の事情を考慮して自由な働き方ができないなどという不満を感じて独立を考える人も多いと思います。

私自身、以前の事務所ではそれなりにいい待遇をして頂きましたし、有給を比較的自由に取得させてもらったりして、快適に働かさせてもらいましたが、自分が上げている売上と給与を比較すると、もうちょっとくれてもいいのになぁーという思いを持ったり、自分が取ってきた仕事を休みを使って処理したのに給与にほとんど全く反映されず、やる気を無くしたりしたこともありました。

独立して新しい事務所を作れば、頑張った分だけ報酬が増えるし、自由な働き方ができるというメリットがある反面、報酬に関しては、クライアントを獲得できなければ経費の分だけマイナスになるし、事務・経理・営業等の様々な仕事をする必要があって、明細書作成等の実務に集中できないというデメリットもあります。

弊所は、勤務弁理士のデメリットと、独立弁理士のデメリットを無くす勤務形態を提案しています。
詳しい内容は、以下のページに記載しています。
外国出願のSK特許 独立は不安→半独立という方法もある

弊所の雰囲気は、以下の動画を見てもらえばだいたい分かると思います。経営者と従業員の距離は、一般的な事務所に比べるとかなり近いと思います。


弊所のシステムは、完全な実力主義ですので、実力が不十分な人には厳しい面もあると思いますが、実力のある人には非常に快適なはずです。また、大手事務所などで年功序列的な要素が強いところは、実力があってもなかなか待遇に反映されにくいところもあると思いますが、弊所は年功序列的な要素が一切ありませんので、実力がそのまま待遇に反映されます。だいたい、毎年100万円ずつくらいは報酬が増えていくことが多いです。

以下のような人は、是非、一度、弊所に話を聞きに来て下さい。
・自分の実力が報酬に反映されていないと感じている人
・自分のペースで、自分の好きな時間に好きな場所で仕事をしたいと感じている人
・年功序列的な関係に嫌気が指している人
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特許太郎によろしく! 第7話「出願前に製品スペックをしゃべる」

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商標法ではパクリは悪ではない(PPAP問題)


特許の世界では、他人が思いついた発明をパクって出願をすることは冒認出願となり、拒絶されます。
一方、商標の世界では、他人が思いついたネーミングをパクって出願をすることは、法律上、全く問題とされず、そのまま登録されます。

商標法では、素晴らしいネーミングであっても、ネーミングに創作的価値が認められておらず、単に、適当な文字列を選択したものであると判断されてしまいます。

このため、以下のような問題が起こります。
Aさんが、洗濯機にポンって投入するタイプの洗剤について「クリアポン」という名前を考えつきました。
Aさんは、この名前の洗剤を発売しました。まだ、それほど有名にはなっていませんし、商標登録出願をしていません
Bさんは、スーパーで「クリアポン」という名前の洗剤を見つけて、いいネーミングだと思い、すぐに商標登録出願をしました
Bさんの商標登録出願は、すんなりと登録され、Bさんが「クリアポン」を独占的に使用する権利が認められました。
これによって、Aさんが「クリアポン」という名前を使うことが違法になりました。


「クリアポン」を思いついたのはAさんです。
「クリアポン」を先に使用したのもAさんです。
しかし、Bさんが「クリアポン」を先に出願したので、「クリアポン」の権利はBさんのものになります。

これが商標法の考え方です。パクリが許されています。世間の常識からは、外れていると思いますが、そのような法律になっています。
PPAP問題が世間を騒がしているのも、商標法の考え方が世間の常識からずれているからだと思います。

おかしいとは思いますが、法改正の予定もないので、この法律に沿って行動するしかありません。
Aさんが「クリアポン」の権利を取得するには、Bさんよりも先に商標登録出願をするしかありません。


本作品は、タイトル ブラックジャックによろしく 著作者名 佐藤秀峰 サイト名 漫画 on web の2次利用作品です。
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PPAPに類似する商標を登録する方法

以下の記事で書いたように、「PPAP」の出願は、公序良俗違反の規定によって拒絶される可能性があります。
外国出願のSK特許 PPAP問題が深刻な理由

では、「PPKP」(ピーピーケーピー)はどうでしょうか?
PPAPではないので、公序良俗違反の規定によって拒絶される可能性はかなり下がると思います。

一方、「PPAP」を商品名として使用したクッキーが販売された場合、「PPAP」と「PPKP」の類否判断が行われます。
取引の実情を考慮して、非類似として判断される可能性も高いですが、少なくとも称呼が類似しているので、類似していると判断される可能性もあると思います。商標権の効力は、類似している商標にまで及びますので、「PPKP」商標によって、「PPAP」商標の使用を差し止めることが可能になるかもしれません。

同様のことは、その他の有名なフレーズについてもいえます。
「ワイルドだぜー」→「フイルドだぜー」、「カイルドだぜー」のようにちょっと変えると、公序良俗違反とはいいにくくなります。

そうすると、他人が商標を先に取得することを防ぐには、自分で先に商標登録出願をしておく方が重要になります。
自分が「ワイルドだぜー」について出願しておけば、「カイルドだぜー」は登録されません。


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特許太郎によろしく! 第3話「自社の特許製品は大丈夫だと言う

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PPAP問題の再発を防ぐ方法

以下の記事で詳細に記載しましたが、PPAP商標出願を拒絶するのは、簡単ではないと思います。
外国出願のSK特許 PPAP問題が深刻な理由

現状のままでは、PPAP問題のように、著名なフレーズを他人が出願手数料を支払わずに片っ端から出願するケースはなくならないと思います。そのような問題の再発を防ぐには、以下の対策が必要です。

1.特許庁による対策
 特許庁は、行政機関であり、商標法の枠内でしか動くことができません。出願手数料を支払わなくても商標出願が有効であることは商標法上明確であり、特許庁は、これに対して何もすることができません。また、商標出願を拒絶する理由は、商標法で明確に規定されており、特許庁が気に入らないから拒絶することはできません。4条1項7号による公序良俗違反の規定は、特許庁が便利に使用できますが、その判断を裁判所が支持するかどうかは分かりません。
 特許庁ができるのは、手数料補正命令を発行するタイミングと、却下のタイミングを早めることです。
 商標法が準用する特許法では、補正命令と、却下について、以下のように定められています。重要なのは、「相当の期間を指定して」補正命令が発行されていると規定されていることです。この「相当の期間」は、通常は、30日ですが、法律による規定ではないので、特許庁が勝手に決めることができます。
 また、出願してから補正命令が発行されるまでに数週間かかります。現状では、この数週間+30日の間、ベストライセンス社は、お金を払わずに、出願を維持することができています。この期間が問題を引き起こしています。
 特許庁が運用を変更をして、例えば過去1ヶ月以内に出願手数料を支払わない出願を10件以上した出願人に対しては、出願があった日に即座に補正命令を発行し、応答期間を1日にして、1日経過後に却下をすればいいと思います。こうすれば、ベストライセンスは、1日しか出願を維持することができないので、現在のトロールによるビジネスモデルが崩れます。
 特許庁としてもこのような体制を整えるのは大変だと思いますが、ベストライセンス社に行為によって健全な企業活動が阻害されていますので、行政官庁として積極的に取り組むべきだと思います。



(手続の補正)
第十七条  手続をした者は、事件が特許庁に係属している場合に限り、その補正をすることができる。
(略)
3  特許庁長官は、次に掲げる場合は、相当の期間を指定して、手続の補正をすべきことを命ずることができる。
一  手続が第七条第一項から第三項まで又は第九条の規定に違反しているとき。
二  手続がこの法律又はこの法律に基づく命令で定める方式に違反しているとき。
三  手続について第百九十五条第一項から第三項までの規定により納付すべき手数料を納付しないとき。

(手続の却下)
第十八条  特許庁長官は、第十七条第三項の規定により手続の補正をすべきことを命じた者が同項の規定により指定した期間内にその補正をしないとき、又は特許権の設定の登録を受ける者が第百八条第一項に規定する期間内に特許料を納付しないときは、その手続を却下することができる。



2.出願人による対策
 著名なフレーズを持っている人は、将来の商品化を考えている場合には、積極的に商標出願をしておくべきだと思います。PPAP商標の拒絶が容易でないことから分かるように、他人が先に出願すると、その人が商標権を取得してしまう可能性があります。
 商標法では、商標は創作物ではなく、選択物であると考えられているので、そのフレーズを考えた人以外がそのフレーズについて商標出願することは、道義上の問題はあるとしても、法律上の問題はありません。だから、特許庁は対応に苦労しているのです。
 また、商標法は、先願主義なので、他人がそのフレーズについて、先に商標出願をすると、その他人に権利が付与されることになります。これは、著名なフレーズだけではなく、商品名でも同じです。昔から使用している商品名であっても「ウォークマン」のような著名なものでなければ、他人がその商標について先に商標登録をしてしまう可能性があります。
 他人によって商標登録をされてしまいますと、その対応には多額の費用がかかりますので、事前に適切な対応を行うことが重要だと思います。

 
 
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PPAP問題が深刻な理由

PPAP問題について、以下のニュースがあります。
【朗報】「PPAP商標登録問題」が解決! 特許庁が半年前に “一部の出願人” に対する声明を発表していた!! | ロケットニュース24

「「PPAP商標登録問題」が解決!」は正しくないと思います。


このニュースで引用しているのは、以下の記事です。
自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意) | 経済産業省 特許庁


最近、一部の出願人の方から他人の商標の先取りとなるような出願などの商標登録出願が大量に行われています。しかも、これらのほとんどが出願手数料の支払いのない手続上の瑕疵のある出願となっています。

特許庁では、このような出願については、出願の日から一定の期間は要するものの、出願の却下処分※1を行っています。

また、仮に出願手数料の支払いがあった場合でも、出願された商標が、出願人の業務に係る商品・役務について使用するものでない場合(商標法第3条第1項柱書)※2や、他人の著名な商標の先取りとなるような出願や第三者の公益的なマークの出願である等の場合(同法第4条第1項各号)※3には、商標登録されることはありません。

したがいまして、仮にご自身の商標について、このような出願が他人からなされていたとしても、ご自身の商標登録を断念する等の対応をされることのないようご注意ください。



出願手数料については、出願時には支払いがなくても、補正命令において指定された期間内に支払えば、却下処分を免れることができる。これだけ注目を集めている出願なので、この件については、出願手数料を支払って、出願を生かし続ける可能性が高いと思われる。出願手数料は、3,400円+(区分数×8,600円)です。ベストライセンス株式会社の出願(商願2016-108551)は、8区分ですので、72200円を支払えば出願を維持することができることになります。

出願手数料が支払われれば、自動的に審査が始まります。この商標出願を拒絶する理由としては、3条1項柱書、4条1項10号、4条1項15号があります。

3条1項柱書
この条項は、使用する意思がない商標については、登録されないというものです。この条項の判断基準は、査定日ですので、審査される時点までに、使用を開始していれば、この条項で拒絶することはできません。非常に多くの指定商品が指定されていますので、全てに使用を開始することはできませんが、売れそうな指定商品についてのみ使用を開始し、この条項違反を回避することは可能だと思います。残りの指定商品は分割することができます。そうすると、この条項で、確実に拒絶にすることは難しそうです。

4条1項10号
この条項は、他人の周知商標は登録されないというものです。ここで、重要なのは、「PPAP」は、フレーズとしては非常に重要ですが、「商標」としては周知ではないという点です。例えば「SONY」は、電気製品を販売する会社名として周知です。「iPhone」は、携帯情報端末の商品名として周知です。このような会社名や商品名が商品やサービスと一緒に使用されるものが「商標」です。「PPAP」は、レコード会社の名前でもありませんし、レコードの商品名でもありませんので、レコードの商標として周知であるということはできません。従って、4条1項10号で拒絶される可能性も低そうです。

4条1項15号
この条項は、他人の著名商標は登録されないというものです。4条1項10号は同一又は類似の商品にしか適用がないのに対し、この条項は、商品が類似しているかどうかに関わらず、適用があります。しかし、上記のように、「PPAP」は、商標としては周知でも著名でもありません。

以上の通り、「PPAP」というフレーズが、商標としては周知・著名ではないために、上記の条項で拒絶をすることは難しそうです。

そのほかに可能性があるのは、4条1項7号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」です。
審査基準はここ

この条項は、オールマイティです。特許庁が気に入らないものは、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある」といってなんでも拒絶にできます。便利すぎる条項であるため、特許庁が乱用すると、登録すべきものも登録にならなくなってしまいます。
PPAPは、これだけニュースになっているので、この条項で拒絶になる可能性が高いと思います。
しかし、この条項の弱点は、要件が明確でないので、特許庁の判断が妥当であるかどうかの判断も困難だということです。

出願人は、特許庁の判断に対して、知財高裁に出訴することができます。裁判の終結までには、かなりの時間もかかります。そのころには、PPAP問題のニュースも下火になっているだろうし、そもそも裁判官は、「PPAP」について、よく知らないかも知れません。そうすると、「PPAP」が4条1項7号で拒絶されるかどうかも微妙な気がします。

ベストライセンス株式会社のやっていることは全く賛同しませんし、「元弁理士」という肩書が弁理士の品位を汚す極めて悪質な行為だと思いますが、出願の拒絶は必ずしも容易ではない気がします。
ただ、この会社が行っていることは、商標法に則っており、違法とは言えません。この問題は、本質的には、法改正によって手当すべきものですが、今のところ、そのような動きはないようです。

特許庁は、「ご注意」などという生ぬるい対応を行うのではなく、問題が抜本的に解決するような法改正を働きかけるべきだと思います。この会社の行為は、商標制度を健全に活用する企業の活動を阻害するものであり、決して許されるものでないからです。


【商標法第3条第1項柱書】
自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標については、次に掲げる商標を除き、商標登録を受けることができる。

【商標法第4条第1項】
次に掲げる商標については、前条の規定にかかわらず、商標登録を受けることができない。
(略)
七  公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標
(略)
十 他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であつて、その商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするもの
(略)
十五  他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標(第十号から前号までに掲げるものを除く。)





(210)出願番号 商願2016-108551
(220)出願日 平成28年(2016)10月5日
先願権発生日 平成28年(2016)10月5日
商標(検索用) PPAP
(541)標準文字商標 code=826Fcode=826Fcode=8260code=826F
(561)称呼(参考情報) ピイピイエイピイ
(731)出願人
氏名又は名称 ベストライセンス株式会社
法区分 平成23年法
国際分類版表示 第10版
(500)区分数 8
(511)(512)【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】 【類似群コード】
9 電気通信機械器具,理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス,救命用具,レコード,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,メトロノーム,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,電子応用機械器具,オゾン発生器,電解槽,ロケット,業務用テレビゲーム機,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信して、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動ゲート,青写真複写機,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接装置,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,耳栓,電子出版物,プログラム,ソフトウェア
01C04 07E01 09A01 09A06 09A45 09D01 09E21 09E22 09E26 09G01 09G02 09G04 09G05 09G06 09G07 09G51 09G53 09G55 09G64 09G65 10A01 10B01 10C01 11A01 11A03 11A04 11A05 11A06 11A07 11B01 11C01 11C02 11D01 12A01 12A03 12A05 17A05 17A06 17A08 23B01 24A01 24C01 24C04 24E01 24E02 25B01 26A01 26D01
16 紙類,印刷物,書画,写真,写真立て,文房具類,製図用具
09D01 25A01 25B01 26A01 26B01 26D01
28 遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具,昆虫採集用具,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。)
05D01 09G53 19B33 24A01 24B01 24B02 24C01 24C03 24C04 24D01 25B02
35 広告,電気機械器具類又は電気通信機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車又はその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,二輪自動車又はその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車又はその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,列車又はその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,金融関連商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,保険関連商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ゲーム関連商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,製図関連商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,カラオケ関連商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供
01A01 01A02 01B01 01B02 01C01 01C02 01C03 01C04 02A01 03A01 03B01 03B02 03C01 03D01 03E01 03F01 04A01 04B01 04C01 04D01 04D02 05A01 05A02 05B01 05C01 05D01 05E01 06A01 06A02 06B01 07A01 07A02 07A03 07A04 07A05 07A06 07A07 07A08 07A09 07B01 07C01 07D01 07E01 08A01 08B01 09A01 09A02 09A03 09A05 09A06 09A07 09A08 09A09 09A10 09A11 09A12 09A13 09A41 09A42 09A43 09A44 09A45 09A46 09A47 09A48 09A59 09A61 09A62 09A63 09A64 09A65 09A66 09A67 09A68 09A69 09A70 09A71 09A99 09B01 09B02 09C01 09D01 09E11 09E12 09E19 09E21 09E22 09E23 09E24 09E25 09E26 09E27 09E28 09E29 09E30 09E99 09F01 09F02 09F03 09F04 09F05 09F06 09F07 09G01 09G02 09G03 09G04 09G05 09G06 09G07 09G08 09G49 09G51 09G52 09G53 09G54 09G55 09G56 09G57 09G58 09G59 09G60 09G61 09G62 09G63 09G64 09G65 09G99 09H01 10A01 10B01 10C01 10D01 10D02 10E01 11A01 11A02 11A03 11A04 11A05 11A06 11A07 11A08 11B01 11C01 11C02 11D01 12A01 12A02 12A03 12A04 12A05 12A06 12A71 12A72 12A73 12A74 12A75 13A01 13A02 13A03 13B01 13B02 13B03 13B04 13C01 13C02 14A01 14A02 14A03 14A04 14A05 14A06 15A01 15A02 15A03 16A01 16A02 16A03 16B01 16C01 16C02 16C03 17A01 17A02 17A03 17A04 17A05 17A06 17A07 17A08 17A09 17A10 17B01 17C01 18A01 18A02 18B01 18B02 18C01 18C02 18C03 18C04 18C05 18C06 18C07 18C08 18C09 18C10 18C11 18C12 18C13 19A01 19A02 19A03 19A04 19A05 19A06 19A07 19B03 19B04 19B21 19B22 19B23 19B24 19B25 19B26 19B27 19B28 19B29 19B30 19B32 19B33 19B34 19B35 19B36 19B37 19B38 19B39 19B40 19B41 19B42 19B43 19B44 19B45 19B46 19B47 19B48 19B49 19B50 19B51 19B52 19B53 19B54 19B55 19B56 19B57 19B99 20A01 20A02 20B01 20C01 20C02 20C03 20C04 20C50 20D01 20D02 20D03 20D04 20D05 20D06 20D07 20D08 20D50 20E01 20E99 20F01 21A01 21A02 21A03 21B01 21C01 21D01 21E01 21F01 22A01 22A02 22A03 22B01 22C01 23A01 23B01 24A01 24A02 24A03 24B01 24B02 24C01 24C02 24C03 24C04 24D01 24E01 24E02 25A01 25B01 25B02 26A01 26B01 26C01 26D01 27A01 27B01 27C01 28A01 28A02 28A03 28A04 28X99 29A01 29B01 29C01 29D01 29X99 30A01 30X99 31A01 31A02 31A03 31A04 31A05 31A06 31B01 31C01 31D01 31X99 32A01 32B01 32C01 32C02 32D01 32D02 32D03 32D04 32E01 32F01 32F02 32F03 32F04 32F05 32F06 32F07 32F08 32F09 32F10 32F11 32F12 32F13 32F14 32F15 32F16 32F17 32F99 32X99 33A01 33A02 33A03 33B01 33C01 33D01 33D02 33D03 33D04 33D05 33X99 34A01 34B01 34C01 34C02 34D01 34E01 34E02 34E03 34E04 34E05 34E06 34E07 34E08 34E09 34E10 34E11 35A01 35A02 35B01 35C01 35D01 35E01 35F01 35F02 35G01 35G02 35G03 35G04 35H01 35J01 35J02 35K01 35K02 35K03 35K04 35K05 35K06 35K07 35K08 35K09 35K10 35K11 35K12 35K13 35K14 35K15 35K16 35K17 35K18 35K19 35K20 35K21 35K99 35Z99 36J01 38Z99 42G02 42G99 42P02 42X07 42Z99
39 鉄道による輸送,車両による輸送,船舶による輸送,航空機による輸送,ガスの供給,電気の供給,熱の供給,水の供給
39A01 39B01 39C01 39D01 39J01 39J02 39J03 39J04
41 電子出版物の提供,知的財産情報の提供,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,スポーツの興行の企画・運営又は開催,ゲームに関する資格の付与,ゲームに関する検定の企画・実施・運営,知識の教授
36G01 40D01 41A01 41A02 41A03 41B01 41C01 41C02 41C03 41C04 41D01 41E01 41E02 41E03 41E04 41E05 41E06 41E07 41F01 41F06 41G01 41G02 41G03 41G04 41H01 41J01 41K01 41K02 41L01 41M01 41M02 41M03 41M04 41M06 41M07 41M08 41M09 41M99 41Z99 42E01 42G99 42S01 42X15 42Z99
42 電気機械器具又は電気通信機械器具に関する試験又は研究,電子計算機のプログラムの設計・検査又は保守,ウェブサイトの作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供,気象情報の提供,計測器の貸与,電子計算機の貸与,理化学機械器具の貸与
42G01 42P02 42Q99 42X04 42X11 42X14
45 自動車、二輪自動車、自転車、列車又は船舶に関する情報の提供,自動車、二輪自動車、自転車、列車又は船舶に関する調査又は研究,電気通信に関する情報の提供,電気通信に関する調査又は研究,新聞・放送・ニュースに関する情報の提供,新聞・放送・ニュースに関する調査又は研究,知的財産に関する情報の提供,知的財産に関する調査又は研究,ゲームに関する情報の提供,ゲームに関する調査又は研究,製図に関する情報の提供,製図に関する情報の提供,カラオケ関する情報の提供,カラオケに関する情報の提供
35A01 36G01 37E08 38A01 38B01 38C01 38D01 38Z99 39L08 40D01 41A01 41A02 41A03 41B01 41C01 41C02 41C03 41C04 41D01 41E01 41E02 41E03 41E04 41E05 41E06 41E07 41F01 41F06 41G01 41G02 41G03 41G04 41H01 41J01 41K01 41K02 41L01 41M01 41M02 41M03 41M04 41M06 41M07 41M08 41M09 41M99 41Z99 42E01 42G01 42G03 42G99 42H01 42H02 42J01 42J02 42N01 42N02 42N03 42P01 42P02 42P03 42Q01 42Q02 42Q03 42Q99 42R01 42R02 42R03 42S01 42T01 42U01 42U02 42V02 42V04 42W01 42W03 42W05 42X02 42X04 42X06 42X08 42X11 42X13 42X14 42X15 42X19 42X20 42X24 42X27 42X28 42X30 42X31 42X90 42Z99



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構成が容易でも顕著な効果があれば進歩性が認められる

こんな記事を見つけました。

「顕著な効果」part2|有楽町特許センター
つまり、「引用発明から本願発明の構成は容易だけど、有利な効果があるから進歩性を認める」ということでないのです。
進歩性が認められるためには、あくまでも引用発明から本願発明の構成を当業者が導くことができないことが条件なのです。



これについては、異なる考えを持つ弁理士もいると思います。
私の進歩性の考え方は、以下の通りであり、「構成が容易であっても予測不能な効果があれば進歩性が認められる」というものです。

外国出願のSK特許 進歩性の主張は3点を押さえる(動機なし、阻害要因あり、予測不能な効果あり)
③予測不能な効果あり
 この主張は、通常、化学・バイオ系では極めて重要です。実施例で優れた効果が示されていれば、その効果が「予測不能」であるとすれば、すんなりと特許されることが多いです。一方、電気・機械系では、ほとんどの効果は構成から予測可能ですので、「予測不能な効果」が認められて権利化されることは稀です。
 予測不能な効果は、明細書に記載されている実施例・比較例に基づいて主張するのが原則ですが、意見書や実験成績証明書中で「参考実施例・参考比較例」を提出すれば、法律的な効果はともかくとして、審査官の心証に与える影響が大きく、特許になる可能性が高まります。



例えば、数値限定発明では、従来技術との相違点が数値範囲だけだったりします。そのような場合、その数値範囲を選択することに技術的効果が認められなければ、その数値範囲は設計事項(=構成が容易に想到可能)であると判断されます。
一方、その数値範囲を選択することに異質又は顕著な効果が認められば、その数値範囲は設計事項ではないと判断されます。
このことは、有利な効果の有無によって進歩性の有無の判断が分かれるということであり、有利な効果があるから進歩性が認められるということを意味します。

この点について、審査基準は、以下のように述べています。

第4節 特定の表現を有する請求項等についての取扱い
6.2 進歩性の判断
請求項に数値限定を用いて発明を特定しようとする記載がある場合において、主引用発明との相違点がその数値限定のみにあるときは、通常、その請求項に係る発明は進歩性を有していない。実験的に数値範囲を最適化又は好適化することは、通常、当業者の通常の創作能力の発揮といえるからである。
しかし、請求項に係る発明の引用発明と比較した効果が以下の(i)から(iii)までの全てを満たす場合は、審査官は、そのような数値限定の発明が進歩性を有していると判断する。
(i) その効果が限定された数値の範囲内において奏され、引用発明の示された証拠に開示されていない有利なものであること。
(ii) その効果が引用発明が有する効果とは異質なもの、又は同質であるが際だって優れたものであること(すなわち、有利な効果が顕著性を有していること。)。
(iii) その効果が出願時の技術水準から当業者が予測できたものでないこと。
なお、有利な効果が顕著性を有しているといえるためには、数値範囲内の全ての部分で顕著性があるといえなければならない。
また、請求項に係る発明と主引用発明との相違が数値限定の有無のみで、課題が共通する場合は、いわゆる数値限定の臨界的意義として、有利な効果の顕著性が認められるためには、その数値限定の内と外のそれぞれの効果について、量的に顕著な差異がなければならない。他方、両者の相違が数値限定の有無のみで、課題が異なり、有利な効果が異質である場合には、数値限定に臨界的意義があることは求められない。



また、動機付けがあるとしても、顕著な効果により進歩性ありと判断された事例(シュープレス用ベルト)もあります。
動機付けがあるとしても、顕著な効果により進歩性ありと判断された事例(シュープレス用ベルト) | 外国出願のSK特許Japan Patent Practice



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発明者の補正によって29条の2の「発明者同一」の要件が満たされる場合がある



【ご質問の内容】
発明者a,b,cによる発明について、出願人A及びBが出願Xを行いました。その実施例には、発明αが開示されていました。発明αは、クレームアップされていません。

その後、出願人Aは、出願人Bの許可を得て、発明αについて単願で出願Yをしました。発明αは、発明者a,b,cによる発明ですが、発明者の記載を誤って発明者a,bとしてしまいました。

その後、出願人Aは、発明者の記載を正しいものとすべく、発明者a,b,cによる宣誓書と共に、発明者の訂正の手続きを行いました。

まとめると、以下の通りです。
先の出願X:出願人A及びB、発明者a,b,c
後の出願Y:出願人A、出願時の発明者a,b(訂正後の発明者a,b,c)

このような状況では、出願Yの発明αは、出願Xによって29条の2によって拒絶されますでしょうか?

【回答】
発明者等の補正(方式審査便覧21.50)により発明者が同一と認められた場合、29条の2によっては拒絶されません。
以上、よろしくお願いいたします。


特許庁 調整課審査基準室
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発明者から捺印がもらえない場合に、発明者の訂正は可能か?

質問:
発明者の訂正には、発明者全員の捺印が必要だと思いますが、発明者の一人がすでに
転職してしまっていて連絡がつきません。

このような状況において、発明者を訂正する方法はありますでしょうか?

回答:
原則として、方式審査便覧21.50「発明者の補正」のとおり取り扱います。
すなわち、宣誓すべき者全員の押印がないときは、適正な宣誓書として認めていません。
例外として、発明者が、すでに死亡、又は意識不明等の重篤な状態にある場合等の押印できない理由があるときは、記名のみの押印なしで認めています。
手続補正書に【その他】の欄を設けて「誤記の理由」を記載するとともに、続けて「押印できない理由」を記載します。
所在不明は、押印できない理由としては認めていません。

押印のない宣誓書が提出されたときは、適正な(全員の押印のある)宣誓書の提出を求める手続補正指令書を発送し、指定期間内に適正な宣誓書が提出されなかったときは、発明者訂正の手続補正書を却下することになります。

参考:方式審査便覧21.50「発明者の補正」
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/binran_mokuji/21_50.pdf

特許庁審査業務課方式審査室
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親出願で考慮されたIDSは分割出願でも考慮される

・親出願で考慮されたIDSは分割出願でも考慮される(でもThe examiner will consider なので絶対じゃない?)
・但し、提出されていない文献は、公報のIDSリストに載らない。
・親出願で提出したけど考慮されていないIDSは分割出願で再提出が必要

弊所の使っている現地代理人は、分割出願において、親出願で考慮された文献を再度IDS提出しています。
その理由としては、以下のものがあると思われます。
・より確実に審査官に考慮してもらう。
・IDS管理上の混乱を生じさせない。
・公報のIDSリストに文献をたくさん載せておいた方がIDSに誠実に対応している印象がある。


以下抜粋
609.02 Information Disclosure Statements in Continued Examinations or Continuing Applications [R-07.2015]
https://www.uspto.gov/web/offices/pac/mpep/s609.html

2.Continuation Applications, Divisional Applications, or Continuation-in-Part Applications Filed Under 37 CFR 1.53(b)
The examiner will consider information which has been considered by the Office in a parent application (other than an international application; see subsection I., above) when examining: (A) a continuation application filed under 37 CFR 1.53(b), (B) a divisional application filed under 37 CFR 1.53(b), or (C) a continuation-in-part application filed under 37 CFR 1.53(b). A listing of the information need not be resubmitted in the continuing application unless the applicant desires the information to be printed on the patent.

2.Continuation Applications, Divisional Applications, or Continuation-In-Part Applications Filed Under 37 CFR 1.53(b)
For these types of applications, in order to ensure consideration of information previously submitted, but not considered, in a parent application, applicant must resubmit the information in the continuing application in compliance with 37 CFR 1.97 and 37 CFR 1.98. Pursuant to 37 CFR 1.98(d), if the IDS submitted in the parent application complies with 37 CFR 1.98(a) to (c), copies of the patents, publications, pending U.S. applications, or other information submitted in the parent application need not be resubmitted in the continuing application.
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無効審判の請求成立率は時代によって大きく変化する

無効審判の請求成立率は、一時期は、70%程度だったのが、近年は25~30%程度になっています。
近年は、特許取得が容易であるとの実感が請求成立率の低さからも分かります。

一旦、特許になると潰すのが容易ではないので、審査段階で情報提供によって特許成立を阻止することが非常に重要になります。

特許行政年次報告書 2016 年版 のp17
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異議申立のメリット・デメリット

1.制度上の相違点
異議申立は、特許を消滅させるという観点では無効審判と同様の制度ですが、以下の点で大きな相違点を有しています。

A.不服申立
・無効審判の審決は、双方が知財高裁に不服申立可能。
・異議申立は、維持決定については、双方とも不服申立不可。取消決定について、特許権者が知財高裁に不服申立可能。

B.不服申立の被告
・無効審判の審決取消訴訟では、無効審判の相手方です。特許庁が被告になることはありません。
・異議申立の決定取消訴訟では、被告は、特許庁です。


2.審判官の心理に与える影響
このような制度上の相違点は、審判官の心理に以下のような影響を与えます。

A.異議申立の場合
「この案件は微妙だなぁ。取消決定したらきっと提訴されてしまうなぁ。そうしたら対応が面倒だなぁ。
もし負けたら恥ずかしいしなぁ。そうだ!維持決定にしてしまう。そうしたら提訴される心配もないし。一件落着。」

B.無効審判の場合

「この案件は微妙だなぁ。無効審決でも有効審決でも、きっと提訴されてしまうなぁ。もし負けたら恥ずかしいしなぁ。
そうだ!裁判所でも維持される内容にしよう!」

審判官が意識的に上記のような判断を行うことはなく、公平な審理をしていると思いますが、潜在意識の中に上記のような気持ちがわずかに生じる可能性は否定できないと思います。そして、微妙な案件では、そのわずかな生じた気持ちが結論に決定的な影響を与えます。

そうすると、異議申立と無効審判請求の内容が同じであっても、結論が異なる可能性は否定できないと思います。
このような観点で考えると、異議申立には以下のメリット・デメリットがあります。

メリット
・匿名で特許を取り消すことができる可能性がある。
・維持決定がなされた場合でも、審判官の詳細な判断が分かるので、異議申立の論旨の弱い箇所が分かり、無効審判請求の際に活用することができる。

デメリット
・維持決定の審判官が、無効審判の審判官の先輩だったりするような人間関係がある場合、先輩の判断を覆すような無効審決を書きにくいという心理が働く可能性があるかも。ただ、弱い論旨の維持決定に従って維持審決を起案して、裁判所で覆されるとその審判官の恥になるので、維持決定の内容が審決に与える影響は強くないと思います。
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事務開発部門が軌道に乗ってきました。


弊所では、PatDataとVBAベースの所内システムを組み合わせることによって、安定性と使いやすさの両立を図っています。
外国出願のSK特許 期限管理・事務書類作成→データベース的思考で考える

これまでは、技術部門のメンバーが中心になって開発を進めていましたが、その問題点としては、技術部門の発想では、事務部門が本当に使いたいものを作ることが困難であるということです。

「使う人が、自分が欲しいものを、自分が使いやすいように作る」というのが理想ですが、使う人と作る人が分かれているとこの理想を実現することができません。

そこで、この理想を実現するために、事務部門を「事務開発部門」に改称し、毎週VBAの講義を行って、コーディングを勉強させることにしました。

この取り組みを7月から開始し、最近は、事務メンバーのコーディング能力が目に見えて向上してきました。
それによって、普段の業務を行いながら、ミスをしそうな箇所を見つけると、自らコーディングをして警告が出るようにシステム変更を行うことができるようになりました。また、事務と技術の連携も、事務メンバーがChatWorksのAPIを用いてコーディングを行うことによって大幅に効率化されました。

弊所のシステムは、誰でもアップデートすることができ、全てのバージョンが自動保存されるようになっています。このため、誰もがシステム開発に参加して、業務効率を高めることができるようになっています。

多くの組織では、問題を感じる人と、問題を解決できるスキルを有する人と、システム改良の許可を出す人が分かれているので、システムの改良がほとんどなされず、使いにくいシステムが長く使われると思います。

弊所では、問題を感じる人と問題を解決できるスキルを有する人とを一致させ、かつ、決済なしでシステム改良を行うことができるようになっていますので、使いにくい箇所がその日のうちに改良されています。
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IDSセミナーレジメ

9月9日に行ったIDSセミナーのレジメからの抜粋です。
IDSに関連するUSPTOの規則や重要判例について詳細に解説しています。

https://dl.dropboxusercontent.com/u/322665808/IDS%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%A1.docx
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セミナー情報(明細書の書き方、IDS制度、抗体医薬)


下記セミナーにまだ空きがあります。随時申し込みを受け付けております。

IDS制度を深く理解しよう!セミナーをします(9月9日(金) 18:30~)
セミナーでは、IDSに関連する規則、審査基準、判例などを紹介して、IDSにどのように対応すべきかについてお話します。 どのような場合にIDS違反であると判断され、その場合にどのような不利益を被るのかについて理解を深めることによって、 IDSに対して、より適切に対応できるようにすることがセミナーの目的です。
講師:伊藤寛之
日時:9月9(金) 18:30~19:30
場所:SK特許業務法人の会議室(渋谷区広尾3-12-40 広尾ビル4階)
受講対象者:企業の知財関係者対象
参加料:無料
参加人数:10名(10名を超える場合には、追加日程をご用意します)


【SKIP知財塾】訴訟で勝てる!抗体医薬の特許明細書の書き方セミナー~実際の特許明書・包袋・判決・訴訟記録を分析~(9月16日(金) 18:30~)

下記の話題の2つの特許侵害訴訟について、実際の特許明書・包袋・判決・訴訟記録を分析して、争点を整理して解説します。
・中外製薬とバクスアルタが係争している血友病治療薬ACE910(omicizumab)
・小野薬とメルクが係争している【オプジーボ】がん免疫療薬抗PD-1抗体(nivolumabとpembrolizumab)
これらの分析を通じで、訴訟で勝てる抗体医薬の特許明細書の書き方のコツを解説したいと思います。
それ以外にも、抗体医薬市場の現状、各社の特許戦略、過去の成功・失敗事例から特許明細書や、各国での審査の運用に対応したクレームの書き方およびその留意点まで、幅広く最新の知識を学んでいただければと思います。

セミナー講師:奥野弁理士
日時:9月16日(金)18:30~19:30
場所:SK特許業務法人の会議室(渋谷区広尾3-12-40 広尾ビル4階)
受講対象者:企業の知財関係者対象
参加料:無料
参加人数:10名(10名を超える場合には、追加日程をご用意します)

懇親会
日時:9月16(金) 19:30~20:30
場所:SK特許業務法人の会議室(軽食とビールで乾杯しましょう!)
参加料:無料


参加申し込みは、下記のメールアドレスまで(または下記の電話番号にご連絡頂いてもOKです)
info@skiplaw.jp
TEL 03-6712-6985
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PPHてどうよ?


●PPHはどのような場合に適用申請を行う方がよいか。

・特許庁は、PPHを絶賛。OAの回数が減少して、特許査定率が上昇する。
・実感としては、PPHを申請しても、劇的な効果がある気がしない(結構、拒絶理由がくる。)
・PPH申請のデメリットは、代理人費用(弊所5~10万程度、代理人5万程度)が余計にかかることのみ。少なくとも日本で特許になったことをアピールできるので、積極活用してもいいかも知れない。
・国際調査報告でオールAの場合、簡単な手続きでPCT-PPHができるので、代理人費用の点からは有利。但し、各国審査官は、PCT-PPHが申請されなくても、国際調査報告は確認するので、あまり意味がないかも知れない。
・日本の特許に基づくPPHの場合、特許査定になる直前のオフィスアクションの翻訳が必要。このOAが長いと翻訳が大変。従って、日本で一発特許になったり、OAが短い場合には、PPH請求費用が比較的低額になるので、PPHを積極活用するといいかも知れない。


特許審査ハイウェイ(PPH)の概要の概要と有効活用についてと有効活用について(特許庁)




特許審査ハイウェイ(PPH)案件における第二庁によるファーストアクションに関する検討 (特技懇 2012.5.14. no.265 p71)
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IDS制度を深く理解しよう!セミナーをします(9月9日(金) 18:30~)

「IDS制度を深く理解しよう!」

IDSについて、弊所のお客様から質問を受けることが多いです。
・OAで文献が引かれた場合、そのOA自体の提出は必要なのか?
・そのOA自体を提出する場合、英訳は必要か?必要な場合、機械翻訳で足りるか?
・カテゴリー「A」の文献は、提出が必要か?
・すでにIDS提出済みの文献のみを引用するOAが発行されると、そのOA自体をIDS提出する必要はあるか?
・Issue Feeを納付後に、他国でOAが発行され、新たな文献が引用されるとどうするか?
・IDS違反をするとどうなるのか?
などなど、多岐に渡ります。

セミナーでは、IDSに関連する規則、審査基準、判例などを紹介して、IDSにどのように対応すべきかについてお話します。
どのような場合にIDS違反であると判断され、その場合にどのような不利益を被るのかについて理解を深めることによって、
IDSに対して、より適切に対応できるようにすることがセミナーの目的です。

講師:伊藤寛之
日時:9月9(金) 18:30~19:30
場所:SK特許業務法人の会議室(渋谷区広尾3-12-40 広尾ビル4階)
受講対象者:企業の知財関係者対象
参加料:無料
参加人数:10名(10名を超える場合には、追加日程をご用意します)

懇親会
日時:9月9(金) 19:30~20:30
場所:SK特許業務法人の会議室(軽食とビールで乾杯しましょう!)
参加料:無料

参加申し込みは、下記のメールアドレスまで(または下記の電話番号にご連絡頂いてもOKです)
info@skiplaw.jp
TEL 03-6712-6985
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RCE後~OA発行前に応答を追完することは可能

Final OAに対して実施例を追加して応答したいが、実施例の準備に時間がかかる場合があります。
そのような場合には、延長費用を節約するために、とりあえず、RCEをしてしまい、その後のOAが出るまでに、実施例を準備するという手続きを行うことによって、実施例を準備するための時間を稼ぐことができます。
なお、RCE後~OA発行前に応答を追完することは可能ですので、RCE後のFirst OAが発行される前に追完を行うことによって、追加した実施例をFirst OAで検討してもらうことが可能です。

ただし、審査官はすぐに次のOAの審査に入ってしまうので、一旦保留してもらう必要があります。
最大3ヶ月の保留が可能です。

RCEフォームで「Suspension of Action(添付の青枠部分)」の欄にチェックを入れることで、審査開始を保留するよう申請することができます。実務上は、米国弁護士より審査官に電話等で事前にお伺いを立てた上で、この申請を行うことが多いようです。

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各国移行の留意点

●移行時に日本の成立したクレームに補正してしまうほうがよいか、それとも国によっては補正せず広い権利範囲を狙う方がよいか。

・日本の審査は、年々ゆるくなっている。
・2012年の段階では、JPOの特許査定率は、USPTOよりもわずかに低いが、KIPOよりも高くなっている。
・以上の点から、現在、日本の審査は、主要国では、最も緩い水準になっているので、日本よりも外国において広い範囲で権利化できる見込みは高くない。
・但し、最初から狭い範囲に補正してしまうと、さらに別の観点で補正することが要求されて、結局、日本よりも狭い範囲での権利になってしまう可能性が高い。
・一方で、新規性がないようなクレームでは、諸外国で適切な文献が引用されず、審査がスムーズに進まない場合がある。
・以上の点を考慮すると、日本で引用された文献の内容を考慮して、新規性が確保できる程度の内容にまで、補正で限定しておくのがいいのではないか。


特許行政年次報告書2015年版より引用

●国により成立権利範囲が異なる場合にその後の権利範囲解釈にどう影響するか。

・以下の論文で示すように、特許権者が外国で行った主張に基づいて、訴訟での被告が禁反言の主張を行ったところ、その主張が認められた例がある。
・特許は各国で独立しているというのが原則なので、A国の権利がB国の権利よりも狭い場合に、B国の権利が狭く解釈されることは考えにくい。
・但し、A国の審査において、B国で引用されていない文献が引用された結果、A国の権利が狭くなったとしたら、その文献は、当然、B国での訴訟で提示されて、B国での権利が狭く解釈されるか又は権利無効の主張がなされる可能性が高い。

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5. 外国において生じた禁反言の効力
5.1 Caterpillar事件
(2) CAFCの判断  
CAFCは、外国において特許を取得するための要件が異なるということを述べた上で、外国代理人に対する指示及び外国特許庁に対する主張は、関連する証拠を含むのであれば、考慮されるべきであると判示した。

5.2 Tanabe事件
(4) CAFCの判断  
クレームの文言解釈及び審査経過として外国特許庁に対してなされた主張に基づき、ITCは、Tanabe社が、特定のクレームされたもの(均等物と一般的に考えられるものをも含む)以外の全ての塩基及び溶媒を排除する意図があったことを示すと結論づけた。

5.3 チャック事件
(2) 裁判所の判断  
裁判所では、特許請求の範囲の文言「融通」及び「間隙」の文言解釈が問題となった。この文言解釈にあたり、裁判所は米国特許出願に基づき西ドイツ国に対してなした特許出願の審査過程において、先行技術であるドイツ実用新案第1,907,655号に対する相違点の主張を参酌した。つまり裁判所は権利範囲の解釈にあたり、原告が西ドイツ特許庁に対して示した見解を採用したのである。
(禁反言の効力とその適用限界 河野 英仁 知財管理2004年11月号)
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欧州は同一カテゴリーに2つの独立項は原則禁止 規則43

欧州では、EPC規則43(2)で以下のように規定されていて、以下の(a) -(c)の何れかの関係を満たす場合にのみ、同一カテゴリーに複数の独立項を含めることが認められています。
言い換えると、EPでは、同一カテゴリーに独立項は原則1つであり、例外的な場合にのみ、複数の独立項を含めることができます。

Rule 43(2)
Without prejudice to Article 82, a European patent application may contain more than one independent claim in the same category (product, process, apparatus or use) only if the subject-matter of the application involves one of the following:
(a) a plurality of interrelated products,
(b) different uses of a product or apparatus,
(c) alternative solutions to a particular problem, where it is inappropriate to cover these alternatives by a single claim.

(2) 第 82 条を損なうことなく,欧州特許出願は,同一範疇(製品,方法,装置又は用途)に属する 2 以上の独立クレームを含むことができる,ただし出願の主題が次の項目の 1 に係わっている場合に限る。
(a) 相互に関連する複数の製品
(b) 製品又は装置の異なる用途
(c) 特定の問題についての代替的解決法。ただし,これらの代替的解決法を単一のクレームに包含させることが適切でない場合に限る。


この規定に違反すると、以下の規則62aの通知がなされ、どの独立項について調査を行うべきかの選択が要求されます。
Rule 62a Applications containing a plurality of independent claims
(1)If the European Patent Office considers that the claims as filed do not comply with Rule 43, paragraph 2, it shall invite the applicant to indicate, within a period of two months, the claims complying with Rule 43, paragraph 2, on the basis of which the search is to be carried out. If the applicant fails to provide such an indication in due time, the search shall be carried out on the basis of the first claim in each category.
(2)The Examining Division shall invite the applicant to restrict the claims to the subject-matter searched unless it finds that the objection under paragraph 1 was not justified.

規則 62a 複数の独立クレームを含む出願
(1) 欧州特許庁は,提出されたクレームが規則 43(2)の規定を満たさないとみなす場合は,規則 43(2)の規定を満たすクレームを 2 月以内に表示するよう出願人に通知し,それに基づいて調査が行われる。出願人が期限内にそのような表示を提供しない場合は,調査は各々の分野の最初のクレームに基づいて行われる。
(2) 審査部は,(1)に基づく通知が理由のないものと判断しない限り,調査する主題のクレームを制限するよう出願人に求める。


上記の規則62aの通知を受け取った場合、複数の独立項が上記(a)~(c)の何れかに該当している点を主張して反論することになります。最も使いやすいのは、上記(c)だと思います。課題は共通しているが、1つの独立校で記載しにくいために、複数の独立項を記載している場合には有効です。
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限定要求への反論は意外と有効

知財管理 Vol.66 No.7 2016

限定要求に関する調査
調査対象 302件、
With traverseで応答されたもの 98件
反論が成功したもの 22件

Rejoinderについて
・Rejoinderは、非選択クレームが選択クレームの全ての構成を有していることが要件なので、補正の際には、非選択クレームの補正も行う必要がある。
・審査官は、Rejoinderの適用を忘れてしまうことが多いので、Rejoinder Requestを行っておくことが有効である。


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SKIP知財塾始めます(2016年9月2日(金)午後6時30分~オープニングセミナー)

SKIP知財塾始めます(2016年9月2日(金)午後6時30分~オープニングセミナー)

SKIP知財塾ならではの視点でクライアント企業の知財実務をお助けします(目のつけどころがSKIPでしょ?)。

SKIP知財塾の記念すべきオープニングセミナーは、以下の内容です。

セミナー講師:押谷弁理士(動画のバランスボールに乗っている方)


テーマ: ノウハウ流出防止策を活かした強い特許明細書の書き方実践講座 ~演習付~ ~ 知財戦略と実務的なクレームの書き方、ノウハウを隠した権利化方法 ~
・ノウハウをいかに隠しつつ権利化すればよいのかについてポイントを解説する講座
・各国判例・審決例などを踏まえ、権利化の実務上の必須知識を学び、実務に活かせる強い特許明細書を書こう!

講師の言葉
ソフトウェアの特許権を取得する場合の、ノウハウ流出防止策を活かした特許明細書の書き方は如何にあるべきか?  
実務上の必須知識と合わせ、貴社の知らないクレームテクニックを演習も交えて伝授いたします。特許権を取得する場合には、どのような形で権利化するのが得策なのか・・・特許実務のみならず、各国判例・審決例などを踏まえつつ、さらに最近の技術革新を踏まえて、ノウハウをいかに隠しつつ 権利化をすればよいかを解説します。

日時:2016年9月2日(金)午後6時30分~7時半
場所:SK特許業務法人の会議室

受講対象者:企業の知財関係者対象
・ソフトウェア関連の研究所、事業部、研究企画部、知的財産部、特許部などで業務に関わる担当者の方
・強い特許明細書の書き方に関心がある、または明細書の作成にお困りの方
参加人数:10名(10名を超える場合には、追加日程をご用意します)

修得知識:
・ソフトウェア分野の特許出願戦略を立案できる
・外注先の弁理士の作成した特許出願原稿をチェックするポイントが分かる
・ソフトウェア分野のライバル企業の特許の分析が可能になる

参加料:無料(企業の知財関係者対象)
懇親会(SKIP知財塾オフ会)参加費用:無料(SKIPの会議室にて・・・講師に質問し放題+飲み放題)

参加申し込みは、下記のメールアドレスまで(または下記の電話番号にご連絡頂いてもOKです)
info@skiplaw.jp
TEL 03-6712-6985
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国際段階での対応

●国際段階で19条補正、34条補正はどう活用方法すればよいか。

・以下のグラフで示すように、19条補正・34条補正とも、基本的に行わないと考えている出願人が多い。
・SKIPも、国際段階での補正は意味がないと考えて、クライアントに薦めていない。
・国際段階で肯定的見解を受けていることが、国内移行の補助金を受け取るための条件になっている場合がある。このため、大学関係の出願では、34条補正を活用することが多い。19条補正を行っても見解書の内容は変わらないので、19条補正を利用することは皆無。




日本特許庁 PCTの戦略的活用 より引用

・下図のように国際段階での肯定的な見解が出た場合でも、各国段階で拒絶理由が出される場合が多い。
・下図とは違って、実感としては、EPOで独自の文献が引用されることが多い。EESR発行のために、独自調査が義務付けられているから。
・実感としては、RUやAUなどの、新興国では国際調査見解書の内容が重要。国際調査見解書そのままのようなOAが出ることが多い。





日本特許庁 PCTの戦略的活用 より引用

●日本で特許成立した後にPCT各国移行する場合に補正を国際段階で行うか、各国移行時に行うか。

・国際段階で補正を行っても、各国移行時に、国際段階の補正を反映させる手続きが必要になる場合が多い。従って、国際段階での補正はあまり意味がないと思われる。
・社名変更や住所変更などの手続きは、国際段階で行うほうが圧倒的に簡単。
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PCT出願のコツ

●日本出願⇒PCT出願と最初からPCT出願をどのように使い分ければよいか。

・「日本出願⇒PCT出願」のメリット
(a)PCT出願時に新たな実施形態の追加が可能
(b)早期審査を請求すれば、PCT出願前に審査官の見解が得られ、その内容をPCT出願に反映させることができる。
(c)特許権存続期間は出願日基準なので、「最初からPCT出願」よりも特許権存続期間が長くなる。

・「日本出願⇒PCT出願」のデメリット
(a)国内出願の庁費用(15000円)が余分に必要になる。
(b)日本出願とPCT出願の両方で代理人を使う場合、「最初からPCT出願」の場合よりも代理人費用が高額になる。

・「最初からPCT出願」を行うことのメリット
(a)国内出願の庁費用(15000円)が節約できる。
(b)日本出願とPCT出願の両方で代理人を使っている場合に比べて、代理人費用が節約できる。
(c)PCT出願から3ヶ月程度で国際調査見解書が得られる。この内容に基づいて、PCT出願を基礎にしたPCT出願を行うことができる(早期審査の要件を満たさない場合でも、早期に審査官の見解が得られる。)

・「最初からPCT出願」を行うことのデメリット
(a)実施形態を追加したい場合、PCT出願を基礎にしたPCT出願を行うことができるが、支払い済みのPCT出願費用の約20万円は帰ってこない。
(b)特許期間は出願日基準なので、「日本出願⇒PCT出願」の場合よりも特許期間が短くなる。

・比較
上記の内容を比較すると、自社でPCT出願を行う場合でも、代理人を使ってPCT出願を行う場合でも、「最初からPCT出願」を行うメリットは小さいと思われる。
ただ、早期審査の要件を満たさない場合で、早期に審査官の見解を得たい場合には、「最初からPCT出願」を行うメリットがあると思われる。

●PCT出願時の自己指定

PCT出願で日本を指定することには、少なくとも次のメリットがある。
1.特許期間の延長。PCT出願日から起算されるため。
2.審査請求期間の延長。PCT出願日から起算されるため。
3.明細書内容の改善。多かれ少なかれ、明細書を見直せば、その内容はブラッシュアップされる。
4.審査請求料の低減   審査請求料は、日本の国際出願についてはかなり安くなっている。請求項が10個の場合、63,000円安くなる。  

デメリットは、国内移行の際に特許事務所に高額の移行手数料を請求されること、のみだと思われる。
SKIPでは、移行手数料を1万円にしているので、SKIPを通じて日本に国内移行する場合は、費用面でも自己指定が有利になる。
参考:自己指定のススメ : http://skiplaw.blog101.fc2.com/blog-entry-21.html

●日本出願の審査請求

日本出願の審査請求は、日本出願の直後に行うか、自己指定したPCT出願を国内移行したものに対して行うのがいいと思われる。

前者の場合は、以下のメリットがある。
(a)早期審査を請求すれば、PCT出願前に審査結果が得られ、その内容をPCT出願に反映させることができる。
(b)PCT出願時に「先の調査結果の利用請求」を行えばPCT出願費用が28,000円安くなる。

後者の場合は、上記の「PCT出願時の自己指定」で示したメリットがある。

●日本出願の早期審査

早期審査の活用が多い→3ヶ月程度で審査結果。
特許査定の内容でPCT→ISR見解書は必ずオールAになるので、その後の権利化が有利。
拒絶査定になれば内容を追加して国優も可能。
近日中に製品化予定の場合、実施予定を理由に申請可能。「請求項○○に記載されているように、○○○○の点を○○○○した○○○○を取り付け、○○○に○○○○を設けた○○○○○を2年以内に生産開始する予定の実施関連出願である。」


日本特許庁 特許行政年次報告書2015年版 「早期審査の申請件数の推移」 より引用
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部分意匠の範囲をどのように規定すればいいのかは悩ましい→意匠出願的特許出願


全体意匠は、ほぼ確実にデザイン変更で逃げられてしまうので、他社牽制のための意匠出願は、部分意匠出願をすることになります。部分意匠は、一般に、意匠登録を受けようとする部分の範囲(実線の範囲)が狭いほど、他社牽制効果が高くなります。そこで、デザインの特徴が現れるギリギリのところまで、実線の範囲を狭くしますが、狭くし過ぎると、デザインの特徴が喪失してしまって、公知意匠と区別ができなくなってしまいます。その匙加減が非常に難しいです。

特許であれば、後から自由に減縮すればいいので、ものすごく広い請求項にチャレンジすることができます。また、たくさん従属項を作成できるので、段階的に権利範囲を狭くすることができます。

部分意匠の場合、実線の範囲を段階的に広くすることが、特許の従属項に対応しますが、1件の意匠出願には1つの範囲しか指定できず、事実上、補正もできないので、一発勝負になります。実線の範囲を段階的に広くするには、多数の意匠を出願する必要がありますが、予算的に無理な場合があります。

そのような場合には、意匠出願的特許出願がお勧めです。特許出願中の図面中に、将来、部分意匠にする可能性がある部位を丸で囲っておいて、明細書には、「丸が囲った部分が、デザイン的な特徴を有する部分である」と記載しておきます。こうしておけば、将来、特許を意匠に変更した場合、ほぼ確実に、出願日の遡及効が得られます。丸で囲った部分が10箇所あれば、10個の意匠出願を行ったような感じになります。
なお、範囲を明示していない場合でも、特許庁は通常、部分意匠への変更を認めますし、裁判所も認めています。ただ、範囲を特許出願において明示しておいた方が確実だと思います。
http://www.jpaa.or.jp/activity/publication/patent/patent-library/patent-lib/201309/jpaapatent201309_021-033.pdf

このような意匠出願的特許出願は、他社牽制効果が非常に高いと思います。様々な範囲が明細書に記載されているので、将来、どのような部分意匠出願が出されるのかが予想が困難であり、しかも、部分意匠出願の登録率は非常に高いので、実際に権利化される可能性が高いからです。

また、「登録になる可能性が高い」という事実は、実際には登録にならない部分についてもある程度の牽制効果が発生することを意味します。意匠の場合、登録にならない部分意匠は、公開されないので、その意匠登録出願の存在すら知らされません。一方、特許では、登録にならない部分も「登録される可能性」を有した状態で公開されることになります。競合にとっては嫌な存在だと思います。

競合があるデザインで製品を販売→そのデザインをカバーする部分意匠出願→競合がデザイン変更→変更後のデザインをカバーする部分意匠出願、というような感じで競合のデザインに合わせて部分を設定した部分意匠出願は非常に有効だと思います。

意匠出願的特許出願のデメリットは、国内優先をした場合に、意匠出願の出願日が繰り下がってしまうことです。優先権が効かないのです。
外国出願のSK特許 国内優先権主張のデメリット(意匠への変更の際に出願日が繰り下がる)

また、1つの特許を複数の意匠出願に変更することができます。これができるので、意匠出願的特許出願において、特許から大量の意匠出願に変更しても費用が比較的抑えられます。
外国出願のSK特許 1つの特許を3件に意匠出願に変更することができる(但し、同時に変更出願が要件)
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VariCadを導入しました。

複雑な構造の案件は、明細書に斜視図を載せることが多いです。最近は、多くの案件では、顧客が3DのCADデータを持っているので、それに基づいて斜視図を作成することが多いです。

3DのCADは、高価なので、これまでは、弊所ではAcrobatで表示できる3D-PDFやe-Drawingというフリーのソフトで表示できるeasm形式のデータをもらっていました。ただ、CADによっては、これらの形式での出力では特許図面に適した図面が作成しにくい場合がありました。そこで、別の手段を検討したところ、VariCadは比較的安価(約10万円)でありながら、3Dでの作図機能が豊富であることに加えて、stpファイルで読み込んだデータを綺麗なdxfに変換できることが分かりましたので、このCADを導入しました。dxfにしてからは、使い慣れているRootCadを使ってデータ編集ができます。

stpファイルは、汎用的な3Dデータ形式ですので、多くのCADに対応していています。このファイルでデータをもらって、必要な角度の斜視図を作成することによって、斜視図の作成効率が向上しました。
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0円審査請求は、審査の開始を遅らせるのにも使える。バックアップ分割出願で有効


特許法では、出願日から3年以内(分割出願の場合は、分割出願日から30日以内と原出願日から3年以内のうちの遅い方)に審査請求をすべきことが規定されていて、しなければ出願が取り下げられてしまいます。

しかし、この期限までに審査請求をするかどうかを決断することができない場合があり、そのような場合には、手数料を支払わずに審査請求(0円審査請求)をするという手が有効です。手数料を支払わなくても審査請求を3年以内に行えば法定の要件が満たされるからです。

手数料を支払わない場合、概ね1ヶ月程度で、手数料支払いの補正命令が届きます。この命令に応答して30日以内に手数料の納付を行えば、適法に審査請求をしたことになります。

この方法は、審判請求と同時に行うバックアップ分割出願でも有効です。バックアップ分割出願は、原出願日から3年を経過した後に行うことが多いので、審査請求期限は分割出願日から30日になります。そして、審査請求日から9ヶ月程度で、審査が開始されます。
一方、審判は、早期審理をかければ数ヶ月程度で結論がでますが、審判段階で拒絶理由が出されることもあり、9ヶ月以上かかる可能性も否定できません。

そこで、少しでも審査の開始を遅らせる必要がありますが、その際に使えるのが、上記の0円審査請求手続きです。特許庁に確認したところ、審査の順番は、方式をクリアした時点で決定されるとのことでしたので、0円審査請求で手数料の支払いを遅らせればその分だけ審査の開始を遅らせることができます。

また、別の方法としては、分割出願において、「審判の結論が出てから分割出願のクレームを検討したい旨」の上申書を提出することができます。審査官によっては上申書の内容を考慮してくれる可能性もありますが、義務ではないので、どうなるかは不明です。

その他に審査を遅らせる手段があるかどうかも聞いてみましたが、そのような方法はない、とのことでした。
なお、以前は特許審査は、審査請求から2年程度かかっていましたが、最近は平均9ヶ月にまで短縮されました。


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基礎と国優の両方を活かそうと思ったんだけど。。。


1年4月以内に基礎が登録になれば、基礎と国優の両方を活かせると思いましたが、
国優がなされた時点で基礎出願の審査が停止してしまうようです。


【ご質問の内容】
出願Aは、すでに審査請求がされていて、その出願日から1年4月以内には登録
になりそうな状況です。

質問ですが、出願Aが出願日から1年4月以内に設定登録された場合、
・出願Aの特許は、有効に存続するのでしょうか?
・出願Bの国内優先権は、有効でしょうか?


【回答】
1. 出願Aについての特許について
特許されたものについて、それが国内優先権主張の基礎となっていること自体が
無効理由となることはありません。

2. 出願Bにおける国内優先権主張について
国内優先権主張は、基礎出願が係属中(査定確定前等)でなければすることがで
きません(特許法41条1項)。
したがって、出願Bが、基礎出願Aが係属中にされたものであれば国内優先権主張
自体は適法なものとなりますが、基礎出願Aについて特許査定が確定した後(特
許査定は、謄本送達時に確定します。審査ハンドブック1211参照)にされた場合
は国内優先権主張は不適法となります。

なお、係属中に国内優先権の基礎とされた出願(出願A)については、みなし取
下げとなることが見込まれるため、原則、その後の審査に着手しないこととして
おりますので、その点ご留意下さい。

以上、よろしくお願いいたします。

 特許庁 調整課審査基準室
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情報提供・異議申立・無効審判の比較

異議申立は、無効審判に比べると気楽に行うことができますが、情報提供に比べると、結構大変です。
情報提供に比べると異議が大変な理由は、以下の通りです。

・情報提供は、完全に匿名でできるが、異議は、匿名ではできない。ダミーを探すことは容易ではない。
・情報提供は、特許文献の提出を省略できるが、異議は、全ての書証を最低3部提出しなければならない。印刷がかなり大変。
・情報提供は、外国の文献であっても英訳は必要ないが、異議は、抄訳の提出が必要。
・情報提供は、出願人が補正によって拒絶理由を回避した場合には、新たな文献を提出して対応できるが、異議では、訂正請求があった場合に「参考文献」として新たな文献を提出することができるが、どれくらい参考にしてもらえるか未知数。そうすると、異議申立の時点で訂正請求を考慮した文献も提出しておく必要があるが、訂正請求の内容を予想するのは非常に難しい。

以上の点を考慮すると、情報提供によって権利化を阻止することが戦略として優位性がある。審査官がいまいちで特許性がないものに特許が付与された場合には異議申立を検討するのがいい。

異議申立が、無効審判に比べると簡単な理由は、以下の通りです。
・異議は何人もできるが、無効審判は、利害関係人しかできない。ダミーを使えないので、実名がでてしまう。
・異議は、書面審理だが、無効審判は、口頭審理。
・異議決定に対する取消訴訟の被告は特許庁だが、無効審決に対する取消訴訟の被告は請求人なので、応訴負担が大きい。
・異議で負けても同じ内容で無効審判が可能だが、無効審判で負けると同じ内容で再度の無効審判はできない。

一方、無効審判が異議よりも優位な点は、以下の通りです。
・訂正請求があったときは、無効審判請求書を補正して新たに無効理由を主張することができる。
・特許権者側の主張に対して反論する機会が多い。
・口頭審理でいいたいことを十分に主張できる。

以上の点を考慮すると、とりあえず、異議申立を行って、負けた場合は無効審判を検討するのがいいと思います。

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米国での"About"の扱い

米国のクレームでは、"about"が許容されることもあるが、不明瞭であると無効と判断されることもある。


2173.05(B) RELATIVE TERMINOLOGY

A. “ABOUT”

In determining the range encompassed by the term "about" , one must consider the context of the term as it is used in the specification and claims of the application. Ortho-McNeil Pharm., Inc. v. Caraco Pharm. Labs., Ltd., 476 F.3d 1321, 1326, 81 USPQ2d 1427, 1432 (Fed. Cir. 2007). InW.L. Gore & Associates, Inc. v. Garlock, Inc., 721 F.2d 1540, 220 USPQ 303 (Fed. Cir. 1983), the court held that a limitation defining the stretch rate of a plastic as “exceeding about 10% per second” is definite because infringement could clearly be assessed through the use of a stopwatch. However, in another case, the court held that claims reciting “at least about” were invalid for indefiniteness where there was close prior art and there was nothing in the specification, prosecution history, or the prior art to provide any indication as to what range of specific activity is covered by the term “about.” Amgen, Inc. v. Chugai Pharmaceutical Co., 927 F.2d 1200, 18 USPQ2d 1016 (Fed. Cir. 1991).

A. 「About (約)」
用語「about」によって包含される範囲を判断する際には、当該用語は出願の明細書及びクレーム中に使用されるので、用語の文脈を考慮しなければならない。Ortho-McNeil Pharm., Inc. v. Caraco Pharm. Labs., Ltd., 476 F.3d 1321, 1326, 81 USPQ2d 1427, 1432 (Fed. Cir. 2007)。W.L. Gore & Associates, Inc. v. Garlock, Inc., 721 F.2d 1540, 220 USPQ 303 (Fed. Cir. 1983)において、裁判所は、プラスチックの伸び率を「1 秒あたり約 10%を超える」と定義した限定を、ストップウオッチの使用によって侵害が明確に評価されうることから、明瞭であると判示した。ただし裁判所は、類似の先行技術があり、且つ、明細書、出願経過又は先行技術に用語「about」によってどの範囲の具体的な活動がカバーされるかについて指示を提示するものは何もない場合は、「at least about(少なくとも約)」と述べるクレームは不明瞭性を理由に無効であると判示した。Amgen, Inc. v. Chugai Pharmaceutical Co., 927 F.2d 1200, 18 USPQ2d 1016 (Fed. Cir. 1991)。

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米国の無効審判の最初の関門

日本では、無効審判を請求すると、その請求内容がどれだけくだらないものであっても、形式的な要件が整っていれば、審判官の合議体による審理が行われて、審決が出されます。一方、USPTOでの無効審判に相当する制度では、何れも、審理を開始するための要件が設けられており、この要件を充足しない場合には、実質的な審理に入る前に請求が却下されてしまいます。例えば再審査請求では、既に検討済みの文献に基づく請求は原則として却下されてしまいますので、そのような文献に基づく請求を行う場合は、以前の解釈とは異なる解釈を提示する必要があります。

(a)査定系再審査:請求人は関与しない。文献に基づく新規性・進歩性欠如の無効のみ。記載不備は対象外。有効性の推定なし
 費用:100~200万円程度。ほとんど関われない。
開始要件:特許性についての実質的に新たな疑問(substantial new question of patentability)が提起されていること

再審査が請求されると,USPTO の長官は,「特許性の実質的に新たな疑問」(substantial new question of patentability)が存在するかどうかを判断し,存在する場合には再審査の開始を決定し,特許権者に通知する。ある統計によると再審査請求の 95%が許可されている。USPTO が過去に考慮した先行技術に基づく再審査請求は許可されないのが通常であるが,同一の先行技術の異なる解釈に基づく再審査請求が許可される場合もある。また,ある先行技術がUSPTO で考慮されていても二次的な引例として考慮されていた場合には,同一の先行技術に基づく再審査請求が許可される場合もある。ある先行技術に基づく特許の有効性が裁判所で過去に争われたという事実は,「特許性の実質的に新たな疑問」があるかどうかの決定には影響しない

(b)当事者系レビュー:日本の無効審判に相当。文献に基づく新規性・進歩性欠如の無効のみ。記載不備は対象外。有効性の推定なし
 費用:2000~3000万円程度。ほぼ訴訟。
開始要件:請求が認められる合理的可能性(reasonably likelihood)があること

(c)異議申立:特許付与後9ヶ月以内。全ての無効理由。有効性の推定なし。
 費用:2000~3000万円程度。当事者系レビューとほぼおなじ。
開始要件:無効なる可能性が50%以上であるか、未決着の法律問題があること

“(a) THRESHOLD.--The Director may not authorize a post-grant review to be instituted unless the Director determines that the information presented in the petition filed under section 321, if such information is not rebutted, would demonstrate that it is more likely than not that at least 1 of the claims challenged in the petition is unpatentable.

“(b) ADDITIONAL GROUNDS.--The determination required under subsection (a) may also be satisfied by a showing that the petition raises a novel or unsettled legal question that is important to other patents or patent applications.

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プロフィール

Hiroyuki Ito

Author:Hiroyuki Ito
渋谷のSK特許業務法人のパートナーの伊藤寛之です。日々の実務の中で分からないことがたくさんあって、特許庁に問い合せたり、調査をしたりして、一つずつ疑問を解決しています。せっかく調べた情報ですので、このブログに蓄積していこうと思います。雑文も多いと思いますが、よろしくお願いします。
メインのHPもよろしくお願いします。

・弁理士
・米国弁理士試験合格
・TOEIC満点
・HSK5級(TOEIC800-900相当)合格
・外国出願取り扱い経験500件以上

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